【2020年4月に全面施行!】受動喫煙対策に必要な屋外喫煙所について知っておくべき4項目をイラスト付きで解説!
近年、市役所、体育館、ゴルフ場、ショッピングセンターなど多くの人が集まる施設の敷地内で屋外喫煙所を見ることが多くなってきました。
国と東京都で受動喫煙対策の法令が成立したのを皮切りに多くの地方自治体でも独自の条例の検討が始まっています。
国と東京都では内容が異なりますが、段階的に適用されていき、東京オリンピックに合わせて2020年4月に全面施行されます。
まだ時間はありますが、直前になると工事が重なり喫煙ブースの設置が間に合わない状況に陥る可能性があるので、該当する方々は今のうちに対策をしておきましょう。
受動喫煙対策の法令について
どんな場所で屋外喫煙所の設置が必要?
学校・病院・児童福祉施設等、行政機関、交通機関(バス、タクシー、航空機)といった「建物内」には喫煙所を設置できない施設で、「敷地内」に喫煙所を設けたい時に屋外喫煙所の設置が必要になります。
これらの施設では敷地内は禁煙となっていますが、屋外喫煙所を設置すればその中でのみ喫煙ができるようになるためです。
ただし国の法令より厳しい東京都の条例では小学校、中学校、高等学校、保育所、幼稚園は屋外であっても喫煙所の設置ができません。
つまり、完全禁煙となっています。
上記以外の施設には屋内喫煙所(喫煙室)を設置すれば、その中で喫煙が可能です。
屋外喫煙所を設置する事のメリット・デメリット
屋外喫煙所の構造とメリット・デメリットを見ていきましょう。
屋外喫煙所については厚生労働省が作成した第10回たばこの健康影響評価専門委員会(平成30年9月21日)の資料も参考にご覧ください。
閉鎖系屋外喫煙所
屋根と壁で完全に囲われた喫煙所です。
喫煙所内の空気を屋外に排気する装置(屋外排気装置)や空気清浄機等を使い喫煙所内の環境を管理します。
閉鎖系屋外喫煙所のメリット
- 完全に囲われているため気流の影響がほとんどなく、たばこの煙が屋外喫煙所の漏洩を抑制できる。
閉鎖系屋外喫煙所のデメリット
- 開放系屋外喫煙所と比べて設置費用がかかる。
- 喫煙所内のたばこ煙の濃度を管理する必要がある。
- 建築基準法、消防法等の法令について留意が必要。
屋外喫煙所を設置するときの注意点
閉鎖系屋外喫煙所
場所
屋外喫煙所の屋外排気装置から排出された空気や出入り口から出てくるたばこの煙が建物に入らないような場所に設置しましょう。
排出された空気も建物の反対側に排出されるようにしましょう。
場所
喫煙所内のたばこの煙の漏洩を防ぐために喫煙所内に向かう気流を0.2m/s以上に保ちましょう。
構造
火災予防対策や労務管理のしやすさの観点から屋外喫煙所の内部が見えるような作りにしましょう。
天井をたばこの煙が排出しやすい形にし、喫煙所内に滞留しないようにしましょう。
屋外喫煙所の施工事例はこちらをご覧ください。
屋外喫煙ブースの価格の目安
閉鎖系屋外喫煙所の喫煙ブース
閉鎖系屋外喫煙所の喫煙ブースは開放系の喫煙ブースより価格が高く80万円~300万円が相場となります。
こちらも注文する時は価格に施工費が含まれているかどうかもしっかりと確認しましょう。
※5㎡前後の屋外喫煙所の価格目安です
奥が喫煙所のレンタルはできるの?
はい、屋外喫煙所はレンタルが可能です。
レンタルだと19万円~使えるので、短期間のイベントなどには適しています。
☞チェックポイント
国や地方自治体の助成金や補助金を使うことで屋外喫煙所設営にかかる費用負担を減らすことができますので、積極的に活用していきましょう。
まとめ
今回の受動喫煙対策の規制が全面施行されても海外の規制に比べると日本はまだまだ緩い状態です。
例えば日本では会社、ホテルや旅館、飲食店では屋内での喫煙が可能ですが、多くの先進国では屋内では完全禁煙となっています。
しかし、大切なのは規制ではなく望まない人が受動喫煙しないようにすることです。
そのためには、それぞれの施設が正しい設備を正しく設置することで受動喫煙のリスクを最小限に抑える必要があります。
法律や設置工事など普段触れないことが多いとは思いますが、専門家などにアドバイスを受けつつ進めていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。